「二人きりで宴をしよう」



何かがずっと足らないんだ



『こわいんだよ、』

消えのこる声が背を撫でた

(だって、ぼくもしっていた)




(いのちのおもさをしってしまった)

(脈動が、つたわるんだ)

(こびりついて はがれない)

(ためらいなんてほしくなかった!)





月のとける葡萄酒

「堕ちそうなくらいきれいな月だね」

硝子細工なら、ハッピーエンド




墓標のグラスに小さく乾杯